2011年 04月 10日
今日の京都は晴天になり、絶好のお花見日和となりました。 ギャラリーへ行く前にちらっと、桜の名所で有名な岡崎の琵琶湖疎水インクライン(船が上がれない急な坂を貨車を使って引っ張り上げるための線路の跡)を歩いてきました。 道幅も広く、距離も約500mと長いですが、それでも人でいっぱいでした。 青空のもと、桜並木のしたを歩きながらたくさんの家族連れやカップルなどの声を聞き、琵琶湖疎水をながめていると、東日本大震災の被害(福島原発事故についても)にあった方々やその地域の動物、昆虫、花、野菜、木、そして土や水、生きている様々なもののことを考えます。 ふと、茨木のりこさんの詩『水の星』を思い出しました。 『 水の星 』 宇宙の漆黒の闇のなかを ひっそりまわる水の星 まわりには仲間もなく親戚もなく まるで孤独な星なんだ 生まれてこのかた なにに一番驚いたかと言えば 水一滴もこぼさずに廻る地球を 外からパチリと写した一枚の写真 こういうところに棲んでいましたか これを見なかった昔のひととは 線引きできるほどの意識の差が出てくる筈なのに みんなわりあいぼんやりとしている 太陽からの距離がほどほどで それで水がたっぷりと渦まくのであるらしい 中は火の玉だっていうのに ありえない不思議 蒼い星 すさまじい洪水の記憶が残り ノアの箱船の伝説が生まれたのだろうけれど 善良な者たちだけが選ばれて積まれた船であったのに 子子孫孫のていたらくを見れば この言い伝えもいたって怪しい 軌道を逸れることもなく いまだ死の星にもならず いのちの豊饒を抱えながら どこかさびしげな 水の星 極小の一分子でもある人間が ゆえなくさびしいのもあたりまえで あたりまえすぎることは言わないほうがいいのでしょう (『倚りかからず』茨木のり子 ちくま文庫より) 原子力発電反対です。
by kyoto-information
| 2011-04-10 20:52
| ニュートロン京都スタッフ
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